PS4版→PS5版のアップグレードが有償である件について解説

Twitterで引っ掛かっている人がいまだにいるため解説します。

これを読めば「アップグレードにお金を取るなんて!」とかツイートをしなくなるかも?


最近、PS4版タイトルのPS5版への対応が数多く発表されています。

その中で多く目にするのは以下の文
PS4版を所有されている方はPS5へ100円でアップグレードできます


例として

リンク:https://www.spike-chunsoft.co.jp/metro-exodus/top.html

ウィッチャー3 ワイルドハント
リンク:https://thewitcher.com/ja/news/32807



UBIソフトの以下タイトル
リンク:https://support.ubisoft.com/ja-JP/Article/000066715



・ファイナルファンタジー7 リメイク

しかし中にはアップグレードが無料なものもあります

Ghostrunner
リンク:http://www.h2int.jp/news/news_view.html?idx=25

バイオハザード:ヴィレッジ
リンク:https://www.capcom.co.jp/biohazard/village/topics/ps-upgrade-z/


リンク:https://www.playstation.com/ja-jp/games/sackboy-a-big-adventure/



発表時に次世代機版について言及をしていなかったゲームソフトのアップグレードが有償となっています。


◆なぜアップグレードが有償なのか?

「動くゲーム機やグラフィック表現は違えどゲームソフトは同じはずなのになんでアップグレードにお金がかかるの?」という疑問点に関しては…以下の法律が関係しています。

不当景品類及び不当表示防止法

リンク:
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/public_notice/

不当景品類及び不当表示防止法(以下「法」という。)
第二条第三項に規定する景品類とは、顧客を誘引するための手段として、方法のいかんを問わず、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引に附随して相手方に提供する物品、金銭その他の経済上の利益であつて、次に掲げるものをいう。ただし,正常な商慣習に照らして値引又はアフターサービスと認められる経済上の利益及び正常な商慣習に照らして当該取引に係る商品又は役務に附属すると認められる経済上の利益は、含まない。
要するに
商品とは別のおまけ商品を豪華にするとおまけによって商品単体の価値がわからなくなるからおまけはある程度の価値に留めるように制限をかける法律です

次世代版への無償アップグレードはアフターサービスの範囲を超えるとSIEが判断をしたためアップグレード費用がかかるという訳です。

PS4のソフトを持ちつつPS5のソフトを無料で取得出来てしまうのはアフターサービスの範囲を超えてしまうという判断なのではないでしょうか?

この件は「FF14のPS3版を持っているならPS4版を無料で遊べる」とPS3版を発売した後、つまりは「後出し」で発表した際に上の「不当景品類及び不当表示防止法」に引っ掛かるのでは?と指摘を受けた事例が元になっていると推測できます。

なので、SCEJがSIEJAとなった今でもアップグレードガイドラインを敷いてサードパーティが出すソフトのアップグレードも有償にしているようです。

次世代機へのアップグレードは有償なものの、PS4版とPS5版の二つを持てるからトロフィーも倍になるといったごく一部の人向けのメリットもあるのは置いておきましょう…

上の法律には任天堂法務部も勝てず過去にはWiiSportsを本体に同梱できなくなるなどの事件もありました。(アメリカ市場では問題がないため同梱しても値段を変えず販売できています)

◆あれ?Xboxは?

しかしながらXboxのアップグレードは無料で行えます。
「じゃあXboxが無料なのは日本の法律を無視しているからだ!」というのは少し判断が早いかもしれません


ここからは私見ですが…MicrosoftはXbox Series S|Xは次"世代"機ではないと考えているのではないでしょうか。もちろん、Series Xはレイトレに対応しているとか8K,120fpsに対応しているとか機能的な差はあります。

WiiU→switch、360→Oneのような”世代”と大きく分かれていないという意味です。

追記--
Xboxには「スマートデリバリーシステム」というユーザーのXboxがone無印なのかOneXなのかSeriesSなのかSeriesXなのかでフレキシブルにバージョンを分けて提供されるシステムがあります。


"XboxOne","Xbox Series X"といった個別のゲーム機へ向けてゲームソフトをリリースするというより"Xbox全体"にリリースするという認識はMicrosoftにもあるようです。
リンク:
https://support.xbox.com/ja-JP/help/games-apps/game-setup-and-play/introducing-smart-delivery-for-xbox-series-x-s
--追記ここまで

PS5の存在が明言されていない状態なのに後出しで「PS4用ゲームソフトを買うとやっぱりPS5用ゲームソフトが付いてきます!」とするのは法律に触れる恐れがあります。

しかし「Xbox Series S|XはXbox Oneのアッパーバージョンです。なのでXbox用ゲームソフトを遊んでも少し表現が異なるだけで同じです。」「Xbox Series S|XではXbox One用のアセットでゲームは遊べません」「XboxOne版とSeriesS|X版は同時に所持できません」とすれば法律には触れないかもしれません

つまり…?
Xbox One Xの後継機のXbox Series S、Series XではなくXbox One XXとXbox One XXXだった
XXXって書くと卑猥…

Xbox one XXX


PS5用にアップグレードという形ではなくPS4PROPROPROPROPROにソフトをリリースするならばお金はかからなかったかも?
ゲーム関連のコラ画像多すぎ問題

ジョークは置いておいて…
iPhoneやiPadの世代が新しくなっても根幹のOSが一緒だから世代をまたいでも追加でソフトのお金がかからない件とだいたい同じと思っていただければわかりやすいかも?


実際、ゲームプレイにかかわらない箇所はXbox Series S|XになってもXbox Oneから変わっていない不便な箇所が残っています。

例1:Xbox Series Xからスクリーンショットを共有する際に一度XboxLiveにアップロードしてからTwitterへ投稿するため画像投稿クライアントがXbox One Socialとなっている


テトリスエフェクト コネクテッドをクリアした自慢ではない

クリアしたよツイートに開発会社のエンハンスがいいね!してくれたのは自慢します

例2:コンソールのUIが同じ

下のUIだけではXboxOneかXbox Series S|Xかはわかりません。
なぜなら同じ構成だから

この画像が作られた時はHalo INFINITEが遊べたんだろうなぁ…

引用元:https://www.gamesradar.com/xbox-ui-update-is-out-now-a-month-before-the-xbox-series-xs-launch/

例3:DVD・Blu-ray再生アプリが同梱されていない。地味に困った
リンク:https://silentzzvoice.blogspot.com/2021/02/PS5canplayblu-ray.html
手前味噌でゴメンネ

周辺機器も動作対象がXboxOneとXbox Series S|Xとなっているのでハード的にも共通している箇所が多いと考えられます

リンク:https://www.xbox.com/ja-jp/accessories/controllers/xbox-wireless-controller?twclid=11392707274221649920

良く言うと「コストダウン」悪く言うと「使いまわし」なXboxの事情、やはりXboxのハード販売では今まで黒字だったことがないというのが関係しているのではないでしょうか

ソフト購入やサービスに入ってもらわないとXboxは売るだけ赤字(逆ザヤ)…逆ザヤはPS3ですら解消したのに…

なので、Xbox OneとXbox Series S|XでシステムソフトやUIが共通しているのはコストカットできる箇所はコストカットした結果なのかも?

もちろん、アッパーバージョンという考え方はよい結果を生む事もあり、
「Mass Effect:Legendary Edition」ではローンチ時はPS4版のみ発売できたのに対しXbox版は発売日からSeriesXへ最適化され120FPS版を選択できるなど良い点もあります。



また、後方互換で動作させるゲームソフトもXbox Series Xへの最適化が低コストで行えるようで30FPSで固定だったゲームの60FPS化などFPSブーストという機能も実装予定のようです。

リンク:https://www.famitsu.com/news/202102/18214624.html

ハードの進化でレイトレーシングや4K60fps、8Kといった新技術はあるけど
根幹のOS,ソフトが同じだから最適化のコストが安い。法律的にアップグレードも無料!いいことづくめじゃないですかね。何だかんだ言ってハードやソフトの作りよりユーザーに対してどういった体験を与えるか?一番重要だと思います。

もし今後XboxOne版とXboxSeriesS|X版とで別料金のゲームが出るなら発表当時SeriesS|X版の表記が無かったりOne版はコンテンツが足りてないとかで別のゲームになっている可能性があります。その時に追記します。


2022/09/15追記
ついに来ましたね…イレギュラーが…


SkyrimはSpecial Edition(One版)とSpecial Edition(Series X|S版)とAnniversary Editonの3つが存在することに。それでも無償アップグレードが可能。別のゲームなのに…
Special Edition(One版)が発表された2016年の際に次世代機の存在って示唆されていたのでしょうか…?
それとも本当にXbox Series X|Sは次世代機じゃない可能性…?


2022/12/14追記
多分これが最後の更新になるかと思います。
リンク:https://news.xbox.com/ja-jp/2022/12/08/the-witcher-3-wild-hunt-next-gen-update-hits-xbox-series-xs-on-december-14/

そうなんです、Xbox版はアップデートでPS5版は別のゲームとなっているわけです
リンク:https://www.thewitcher.com/ja/news/46714
PS5向けにパワーアップして登場~PS5版として~という書き方になってますね。
リンク:https://blog.ja.playstation.com/2022/11/24/20221124-witcher3/

これで確定だと思うのですが、上で仮定した通り「Xboxというエコシステムにソフトウェアをリリースしている」という状態です。今後もXboxはアップグレードで料金がかからない事になります!PS5→PS6では…残念ながら引き続き100円かかってしまうのではないでしょうか。

この様な現象を週刊誌のようなヘイトで目を引く悪い言い方をするならば…
「Xbox Series S|XはXbox Oneと地続きであり次世代機ではない」
という事になります。こういった煽るような言い方はあまり本意ではないのですが…
ここで「次世代機だ、まったく別のゲーム機なんだ」という話になると今度は消費者庁とコラボすることに…

そして、この次世代機周りには問題が…
わざわざ「日本固有」「PS5版」という書き方になっているので公式サイトで記載がある海外との差異と関連した内容なのではないでしょうか?
PS4版無印ウィッチャー3だけスパイクチュンソフトから販売されているからゲームIDが異なってCD PROJEKT RED ジャパンが販売しているPS5版にアップグレードできない話なんじゃないかとは思いますが話が進まなくなってしまうので今回はグラフィック表現の話にさせてください
リンク:https://www.thewitcher.com/ja/news/47114/
テスクチャ書き換えてますからね、今回の次世代機用アップデート…そして書き換わったテスクチャは海外版ベース…

次世代機用の別のソフトなのでCEROも受け直し、規制も再度し直しという状態なのだと想定しています。そりゃショーツも履くよ

こういった状況なら次世代機用の新ゲームじゃなくアップデートで良いですね…

◆まとめ

PS4→PS5にお金がかかるのはPS4版を持ちつつPS5版も購入するため「不当景品類及び不当表示防止法」という法律が影響しているよ

「不当景品類及び不当表示防止法」は任天堂も守るくらい重い法律だよ

Xbox OneからXbox Series S|Xにアップグレードする時お金がかからないのは…XboxはiPhoneのように世代の垣根が無いから?


◆おまけ

「そういえばWiiのドラクエ10を買っていると無料でWiiUやswitchのドラクエ10を遊べたのってなんで?Wiiドラクエ10の発売段階ではswitchってないよね?法律に引っ掛からないの?」


リンク:https://hiroba.dqx.jp/sc/topics/detail/25e2a30f44898b9f3e978b1786dcd85c/


なんでやろなぁ…
アカウントだから?いや、ホント…なんでなんですかね…



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