AYANEO 2021 Pro にSteamOS(HoloISO)をインストールした話

HoloIsoをインストールしたのでそれの備忘録とか

俺はSteam Deckだ…誰が何と言おうとSteam Deckなんだ…


前半にAYANEOの説明、後半にHoloISOのインストールをしています

まずはAYANEOを買った経緯とか書いています。

しばしお付き合いください。


UPMCを買った理由

2022年はUMPCが来るぞと書いておきながら最新モデルのUMPCが無かったんですよね





基本的なスペックは僕のブログ記事2021年まとめに書いた通りではあるんですけど、改めて書いてみます

AYANEO 2021 Pro スペック
CPU:Ryzen7 4800U 8コア 16スレッド ベース1.8GHz/最大加速4.2GHz
GPU:AMD Radeon™ Graphics グラフィック性能:1.75GHz
RAM:16GB LPDDR4x4266
ストレージ:Western Digital PC SN530 NVMe 1TB
重さ:650グラム
画面リフレッシュレート:60Hz


購入先

たいていの場合は通販だと思うのですが、ここは東京、質を問わなきゃ何でもある

ハイビームという店舗で購入しました。

お値段なんと…14万円…!



まぁ技適を通したものを扱ってくれるし、アフターサービスもある。

そしてなにより…PayPayが使えるんですよ…


動作状況

ゲームの動作としては…
ダークソウル3が中設定だと30fpsで、低設定だと60fpsで動きます。
PS4マイナスくらいの性能って感じです。あとバッテリーが全然もたない…やっぱり性能とバッテリーはトレードオフか…



SteamOSのインストール

お待たせしました。本編です。

今回はSteamOSからフォークしたHoloISOをインストールします


HoloISOって何?



サイトいわくSteamDeckのOSことSteamOS 3.0 Holoを一般的なインストール可能な形式にし、公式に近いSteamOSにしたものです。

なのでコアはしっかりとArch Linuxでした。


手順については以下サイトを参考にしました。

http://distronanakey.livedoor.blog/archives/13014112.html
https://droix.co.uk/blogs/how-to-install-steamos-on-ayaneo/
https://www.youtube.com/watch?v=x4gZO7TZT9g


また、これは2022/7/15日時点での手順です。今後の実装で変わる可能性があります


事前準備

万が一のことを考えWindows10のプロダクトキーの控えとAYANEOのドライバを入手する
ドライバーは公式サイトから
リンク:https://www.ayaneo.com/support/download


準備するデバイス

・4G以上のインストール用USBメモリ

このAmazonアフェリエイトから購入してくれるとお金が入ります!!!!

・USB有線LANアダプター(前バージョンはWifiドライバーが無いから念のため) 

・有線キーボード

・有線マウス

・外付けSSD(バックアップorインストール用に必要なら)

ちっっさ!うっっす!!かっっる!!!

右側の黒いものがSSDです。

安い!って思って買ったらプライムデーでめっちゃ安くなってました…



1.インストール用USBメモリを作成する

USBメモリ内にISOを展開しインストールできるようにします。

今回は以下のアプリケーションを使います

balenaEtcher

https://www.balena.io/etcher/

今回はレジストリを汚したくないのでetcher for windows(x86|x64)(portable)をダウンロードします。



(Etcherでインストール用USBメモリを作成するとトラッカーが付くという報告があるので気にする人はRufusとかの別アプリケーションを使用してください)



2.OSファイルの取得


HoloISOのGitHubページを開きreleaseの欄にある箇所からISO Updateから取得する

リンク:https://github.com/theVakhovskeIsTaken/holoiso


Downloadから取得する。容量は気持ち大き目なので注意。


3.OSファイルをUSBメモリに書き込み

落としたISOファイルとUSBメモリを選び書き込みを実行


5分ほどで書き込み完了


書き込みが終わった瞬間にエラーを吐くんじゃないよ…


ここからSteamOSのインストールに入るので必要なら事前にバックアップを取得するように

あとAYANEOは画面が縦になるから注意

インストールしている時のイメージ


4.BIOS設定の変更

AYANEOのBootに入りF7を押してBIOS画面に入り、セキュアブートを無効にします


変更を保存してF7を押しながら再起動し、USBメモリを選択してHoloISOインストールを起動します。


5.インストールしたいLinuxOSを選ぶ

黒い画面に出てくるインストール画面を選ぶ

上から二つ目の

SteamOS install medium(linux-holoiso(Extra combability); x86_64,UEFI)

を選択する


表示が切れるのは仕様です

Copy to RAMはLiveCDのような動作するらしいんですがせっかくのインストールが消えるので…

今回は外部SSDにインストールします


6.OSインストール作業

ここが一番大変です

初期画面

6-1.端末をインターネットに接続するためにデバイスを設定する



"iwctl"と入力してインターネット設定モードに入る。
iwctlの正しい意味はコチラ
リンク:https://wiki.archlinux.jp/index.php/Iwd


6-2.端末をインターネットに接続する


iwctlの画面に入ったら”device list”と入力してネットワークに接続できるデバイスがあることを確認する。ここでは無線LANユニットがあった。

次に"station wlan0 get-networks"と入力して接続可能なwifi一覧を表示させる

最後に"station wlan0 connect [wifi名]"と入力しエンターを押すと接続が出来る。

Wifi名が長い場合は途中まで入力してTabキーを押すと自動で残りを入力してくれる

パスワードがある場合は聞かれるので間違えない

間違えてんじゃねーよ!

接続がうまくいけば"quit"でネットワーク設定モードを抜ける


6-3.OSのインストーラーをアップデートする


"holoinstall"と入力してHoloISOのインストーラーをアップデートする。このためにインターネットに接続する必要があったんですね。

6-4.インストールOSの種類を選択する


HoloISOのインストーラーをアップデートが終わったら再度"holoinstall"と入力してインストールする。

この際インストールするOSを1)ArchLinuxのコアだけインストールする or 2)SteamOSをまるまるインストールする か聞かれるので好みの物を選択する。

ここでは”2”と入力する


6-5.OSのインストール先を選択する


sda外部ストレージか内蔵nvmeストレージ選ぶので"sda"を選択


外部ストレージなのでパーテーションも分けずインストールしました。

ここで”y”を押すと始まります!


6-6.ベースシステムのhostnameやパスワードの設定



インストールが始まるとSSDがめっちゃ光る


ベースシステムのインストールが終わると各種アカウントの設定が要求されるのでここはお好みで


6-7.端末に搭載しているGPU種類を選択する

ベースのArchLinuxのインストールが終われば次はSteamOSのインストール


AYANEOはAMDのGPUなので必ず  "1"を選択する


6-8.installation finished!と出ていればOK

もろもろのインストールが行われる。だいたい20分くらい


終わったら”reboot”と入力して再起動する

再起動の際に起動順番を変えておかないとF7キーを押してブート選択に入らないとWindowsが起動するので注意

7.Steamのログインをする

もうここまでくれば出来たようなもんです。


起動すると初期設定のセットアップに入る。
Steamのアカウントくらいあるよなぁ!?

8.楽しむ

SteamDeckのチュートリアルが始まる…

そこは電源ボタンです


SteamDeckとAYANEOは完全にボタン配置が異なるため注意

マイクロSDカードスロットはありません

以上!

トラブルシューティング

デスクトップモードはどこ?


起動しない

SteamOSのBootに入ったらadvance menuに入って真ん中のSteamOSを選択する

その他





アプリケーションの対応状況

これは仕方がないんですけど…ぶっちゃけ悪いです。ネイティブでLinuxに対応しているゲームはほとんどないです。

僕のライブラリーでもLinuxネイティブのゲームはHotline Miamiくらいなものです。




--ここから愚痴--
Linuxネイティブ対応が少ないのもそのはず。最近のゲームはDirectX(Direct3Dを含むMicrosoftが開発したAPI)により制作されています。
そしてMicrosoftはWindows以外のOSへDirectXを提供していません。クロスプラットフォーム対応をしていないという訳です。
Hotline MiamiはDirect3DではなくOpenGLでゲームが実装されているためLinuxにネイティブ対応しています。OpenGLはDirect3Dと違いクロスプラットフォームの対応が出来ています。
このDirect3Dを含むDirectXが諸悪の根源でWindows以外のOSではDirectXをWindows互換ソフトで動作させる必要があります。
WineをProtonとして再開発させ互換として動かしているといった状況です。
Microsoftサイドからすればどうして競合他社に自社の技術を提供しなけりゃならないんだ?となるのは理解できるのですがXinputの件も含めてソフトウェアでもって他社OSを使えないようにして優位性を確保していこうとするのはフェアではないと思います。

また、メーカーもクロスプラットフォームを諦めるべきではないと思います。
確かにSteamが収集しているハードウェア&ソフトウェア調査でも2022年6月の段階でWindows対それ以外は96:4で圧倒的にWindowsという状況です。


ただ、ここでコンソールでの状況を考えてください。
ニンテンドースイッチやPS4/5はどんなOSで動作していると思いますか?
そう、FreeBSDというUNIX系のOSで動作しています。任天堂公式サイトにオープンソースソフトウェアの使用状況のページがあるのはちょっと感動しちゃいます。
そう考えると日本のゲーマー向け非Windowsの市場は
ニンテンドースイッチの2500万台、PS4の900万台、PS5の170万台のとなり
3570万台のUNIX環境があると言えます。キリが悪い?500万台のPSVitaを足して4000万台にしてもいいですよ。
対してWindows環境はXboxOneの11万台とXboxSeriesS|Xの26万台の37万台と台数不明のゲーミングPCで台数の比率は96:1となっておりSteamのOS状況と比べても大きく差があると言えます。
そんな状態でもゲームエンジンを活用しOSの上であるミドルウェアが吸収しマルチプラットフォームのゲームとして作製・販売している状態です。このミドルウェアを活用してLinux、ひいてはWindows以外のOSに対してもゲームを提供するべきだと強く訴えていきます
--ここまで愚痴--

「Linuxにもゲームを出すべき?こんなポジショントーク信用しちゃダメだよ」

--ここから愚痴への反論--
Steamのデータを見ると2021年全体で月間のアクティブユーザーは約7000万人、
急に去年のデータで喋るな

そのうち日本人ユーザーはだいたい2%なので140万人
えっ…日本人ってロシア以下なんか…?

そのうちLinuxユーザーは1%だから1.4万人
Windows以外というくくりの4%にしても6万人弱というありさま
データにデータを掛け合わせたイビツなものだけど10万人いかないとても小さな市場を相手取るためにDirect3DをやめてOpenGLやVulkanのようなレガシーなAPIで実装をしろと言うのはとても酷ではないだろうか?
だいたいPS4/5のFreeBSDからフォークしたOrbis OSだってDirect3Dと似た動作をするAPIをソニーが独自に実装しているため「UNIXだから」という優位性は無い。
これから爆発的に増えていくのだとしても小さな市場の小さな需要のために企業が努力をする必要があるのかもう一度考えるべきだ
--ここまで反論--


なに一人芝居をしているんだ…

このブログで何度も取り上げている戦場の絆2は「System BNA1」というWindows 10 IoTで作成されています。

ゲーマーはWindowsから逃れられないんですよ

だからこそSteamOSが盛り上がってWindowsから逃れられるようになるといいんですけど


話がだいぶそれましたが…

WindowsもSteamOSも選択できるAYANEO 2021モデル、オスス…

あっ…

最新モデルだと思っていたのに…


フルスピードで型落ちするのが俺の人生だった…






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