PCOTを使って日本語未翻訳ゲームを遊びたい

翻訳支援ツールPCOTを使ってみました。


使い方と使ってみた感想をちょろちょろ書いています。



表題のとおり翻訳支援ツールPCOTを使ってみました。
配布先:http://www.gc-net.jp/s_54/

画面から指定範囲をキャプチャーし、そのキャプチャー画像から英文をOCRで抜き出して日本語翻訳までしてくれるという便利なツールです。


PCOTはqiitaとかネットの記事で知りました。
実は…この記事を書き始める前は出番が無いかなぁと思っていました。昨今の面白いゲームはローカライズがそれなりにされている。

Steam版があるやつは文字データから無理やり文字を翻訳しちゃえばいい。有志の日本語化パッチを待ってもいいしね。


このアプリを使うには…Steam版にも日本語が無くて…ストーリーがそれなりに面白くて…


あ、あった

という事で[PROTOTYPE 2]に使ってみよう

記事の下書きを書いてからチンタラしていたせいで元々選んでいた「ディスコエリジウム」の日本語版が発売されたのはナイショだ。


ここでこのブログにとっては重要な問題が…
アプリケーションの製作方法として…

・フレームワーク:.NetFramework4.7.2
・ランタイム:Visual Studio 2019 の Visual C++ 再頒布可能パッケージ

を要求しているのでWindowsが必須という事に。

うぶんつでも頑張ればできるけど、最近OSのクリーンインストールをしたからWine環境が吹き飛んでる。

いいだろう。ならば久しぶりにWindowsだ。


PCOTを使うにはまずPSRemoteアプリを立ち上げて…

PCOT.exeを起動



起動画面はこんな感じ



ここでPSRemoteを選択

これで準備OK

記事の作成タイミングのバージョンは1.6.1


初歩的な使い方として「フリー選択」を押して選択して翻訳したい部分を選択


ゲームの字幕部分を選択するとこの様に翻訳が出来ました。

PROTOTYPE1のストーリー説明


あ、右側にリモートプレイ、左側にPCOTのデュアルモニターが楽でした。

他にも字幕部分を常に選択し続けて翻訳する事が可能となっている。


キー同時押しで字幕翻訳を呼び出すことも出来ます。


ただ、OCR内に文字が無い場合、このようにエラーとなってしまい、再度翻訳する範囲を選択しなければならなくなってしまう。


エラー無視モードかOCR読み込み失敗した時に翻訳箇所の選択に戻るのではなく翻訳表示画面に戻るとかの選択肢があると嬉しいです。
現状の「Escを押して選択状態から抜ける」やり方でも十分ですけどね。


2023/09/05追記
設定>システム設定>OCR読取失敗時の挙動 を「00」秒後に閉じるようにすると「エラー時は翻訳表示画面に戻る」ようになると作者様より教えて頂きました!


お…おお…カンペキだ…!

追記ここまで


また、OCRとして読み取った際にエフェクトを文字と誤認してしまう事があるかも。
字幕範囲を選ぶ際は注意


Google翻訳でなくDeepLで翻訳をしたい場合はこの記事を参考にしてください
リンク:https://qiita.com/spumoni/items/16ab045b7e05c9cff55a


使ってみた感想をば…

このツールすごく便利だな!!

本来は翻訳を手伝うツールなんですけど、英単語が大量にあって読むときに気力が必要な文章を翻訳してくれる。

PROTOTYPE 2では長文が少なく変な所で切れているため中々出番がなかったものの…他のゲームでは大助かり

例えばバルダーズゲート2は日本語が無い上に大量に文字が出てくるゲームなのですが


ドワーフの説明だけでどれだけ文字を使ってるのか…


この様にちゃんと翻訳してくれる。



正直なところPS Remote Playのアプリを選択できるとは思わなかった。

PS Remote Playはウィンドウがアクティブじゃなくともコントローラーで操作できるため、このPCOTとかなり相性が良い

メッセージウィンドウが出るまでボタンで操作


ダイアログが出たらPCOTで翻訳


このループで英語しかないゲームも突破できる。

マジで便利です。


これで日本語が無いゲームでも問題なく積めるな!!!
…あれ?



そして感じる事が一つ。それは…

ローカライズの難しさ

ただ、機械的に翻訳をすれば良いわけではない、ただ、英語が日本語に訳されていればいいだけではない。

他人、ここではプレイヤーに対して「文章の意図が通るように日本語に翻訳する」ことの難しさを痛感しました。

機械翻訳だと「shit!」が「たわごと!」なんて訳されるスラングはもちろんのこと、一人称の整合性、ゲーム特有の単語、語気の統一など…

「他人にストレスなく読ませる文」を作り上げる事の難しさをヒシヒシと感じました。

僕のブログはTwitter(現 X)にしか表立って公開してない都合上、ある程度の表記ガバは許して貰いたいと思って活動をしていますが、ゲームのローカライズってなるとそうはいかない。

急に命令口調になったり語り口調になったり優しい口調になったりとガバガバではやっぱりストレス。自分で補完しないといけない。

昨今ではローカライズに対して軽視するような流れが出来ていますが、自分でやってみることで改めてローカライズの大変さというものが身に染みました。


とりあえずはPCOTを使って翻訳をしようとしていた「バルダーズゲート3」の日本語翻訳をしたスパイクチュンソフトに最大限の感謝を送りつつ、
日本語になっていないバルダーズゲート2についてはPCOTを使って自炊をしていこうと思います。

PCOTオススメです!


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