音楽サブスクはいつか”行き詰る”のでは?いう話
サブスクリプションサービス
略してサブスク、それについてグダグダ書いていきたいです。
あ、「木っ端ゲームブログがサブスクを話題にしている」という文字だけ見てXboxゲームパスの話をしていると思った人!今回はほとんど関係ないですよ!!!
きっかけ
今回の記事を書くきっかけになったのはちょっと前の記事
リンク:https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2022/09/20/kiji/20220920s00041000283000c.html
流れとしては
アーティストが「『推しミュージシャン』が居たら、次のためにCDを買って欲しい」というツイートをRTしたのがきっかけ
そこからサブスクはお金にならないというネガティブな話題が広まってしまった感じ
実際のところ音楽はサブスクで済ます人が多いのだそうで。
僕は生まれた時からゲームキューブソフトみたいな8センチのCDがまわりにあって、最近はライブDVDなどが付いてくるためCDを買うくらいの人間なのでサブスクで済ます人々の気持ちは正直わかりませんでした。
ところが…
AmazonEchoを購入し2022年12月31日まで行っていたSpotifyのサービスに加入した所、ガラッと変わりサブスクだけで済ます人の気持ちがわかるような気がしてきました。
音楽を聴こうとなるのではなく、なんとなく無音が寂しいからBGMとして垂れ流すだけならサブスクサービスってかなり強いです。
虚空に向かって「アレクサ!〇〇のXXをかけて!」と言うだけで曲が流れるのはかなり強い
サブスクはお金にならないのか?
サブスクの前に…
実は今回「CDを買って欲しい」という話が話題になっていますが、一昔前ではCDでもアーティストにお金が行かないと問題になりました。
CDの収益はこんな感じに分配されているそうです。
ただでさえアーティストにお金が行かないCDなのに、サブスクだともっと行かないとの事。
リンク:https://www.lifehacker.jp/article/2202which-music-streaming-service-is-the-most-ethica/
今回僕が入ったSpotifyでは100再生ごとに50円、一時期入ろうとしていたAmazon Musicでは100再生ごとに90円という状態になっています。
ここからアーティストに分担って気が遠くなる…
なのでサブスクサービスで再生されやすいような曲に変化させるアーティストもいるそうです。
例えば「サビから入る」「ギターソロがない」「1曲あたりが短くなる」といったサブスクユーザー向けの音楽となるとのこと。曲が再生されればよいので曲が短くなっていく
リンク:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD02BC70S2A900C2000000/
ギターソロがないの…?僕は嫌ですよ…
ギターの速弾きとかが無くなっちゃうってコト!?
それどころかB’zやTHE 虎舞竜が生まれないかもしれないってコト!?(年齢がバレる…)
長くて楽器ソロパートがある曲が聞けるようなことが…幸せだったと思う…
また、日本固有の問題として「リスナーが保守的である」ことが挙げられます。
まとめている方が居ました。感謝します。
2022年に日本のSpotifyでよく聴かれたアーティストはAdo、Official髭男dismが2億5000万回再生を超えてトップを争い、そこにロングヒットが続く優里やYOASOBIが迫る。そしてVaundy、King Gnu、BTS、Saucy Dog、back numberが続く。ここまでが年間再生数が1億5000万回以上だ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/byline/soichiromatsutani/20230213-00336520
結局のところ「音楽が好きで音楽を聴く」のではなく「街で掛かっていたり誰かが聞いているような流行っている曲を聴く」のであり個々人の好きなアーティストのハバが広がってはいかないという訳です。
誰でも顧客になり得るがゆえにチャートを見る人向けのハック
チャートハック
リンク:https://kai-you.net/article/84337
なるほど「流行っていれば」よくて「誰が歌っているか」はそんなに重要ではないという訳なんですね。
なので今回の書くきっかけとなった「サブスクを解禁しても儲からない」となった訳ですね。
音楽業界全体で見た時にサブスクは儲からないのか?というのは諸説ありますが、ことJPOPでは難しいのでしょう。
「再生された分だけロイヤリティが発生する」サブスクというビジネスモデルと「新しい事を嫌う日本人の特性」との相性が最悪すぎる
そういえばサブスクのデメリットを現役アーティストが語っている動画があるので見てください
サブスクと映像
サブスクが広まる事で音楽の在り方が変わっているという話をしました。
実は…音楽で起きている”サブスク向け構成”は映画にも起きているようです。
導入として「派手なアクションシーン」から入る映画が多くなったとかなんとか。
確かにマーベル映画の構成は
キャラクターの会話
派手なアクションシーン
敵か味方チームの独白
全員集合して派手なアクションシーン
エンドロール
ちょっとした次回への繋ぎのシーン
なんとか will return…
って感じでしたね。アントマン&ワスプ:クアントマニアとか完全にソレでした。
だんだんと盛り上げていくのではなくいきなり派手なシーンを入れることでサブスクで見ている人の心をつかむのだとか。
いつからこうなった?とかは映画に詳しい人にバトンタッチします。正直、映画については詳しくないです…
新旧合わせて大量のコンテンツがある現代では「消化時間は早い方がいい」という時短を求める人々が出るようになってしまった。
そんなサブスクと時短が生み出した「悪魔」…タイパという概念が爆誕してしまった
タイムパフォーマンスの略
費用対効果を表すコストパフォーマンスをもじった言葉
費用対効果ならぬ時間対効果
時間あたりの効果、ここでは娯楽の「良さ」を表しているのでしょう。
目の前には様々な娯楽があるので時間を無駄にしたくない、スターウォーズやタイタニックでやるような説明シーンや会話シーンといったかったるい所は飛ばしたい、バッドエンドや考えさせられる終わり方はいやだ幸せな部分だけ接種したい、という気持ちからタイパという概念が生まれてしまったのでしょう。
個人的には「時間をかけることもカタルシスを生む」と思っているのですが…
そんなタイパが如実に出ているワンシーンを…
実はどうしてもタブレット版Into the Breachが遊びたくて最近ネットフリックス入りました。
リンク:https://apps.apple.com/jp/app/into-the-breach/id1616542180?l=en&platform=ipad
ネットフリックスである必要はあるのかだって?アプリの詳細を見てください
こ…これが独占…! |
ネットフリックス限定!アプリケーションの使用にネットフリックスIDを求められました…
昨今なにかと話題になる”ゲームの独占”はネットフリックスですらやっているという良い例ですねこれ。
じゃあネットフリックスも見るかってことでアプリを見ると
字幕で何を見ているかバレちゃう |
1.5倍の倍速視聴とOPカットといった時短機能が揃ってました。
次回予告は問答無用で飛ばすし今はこれが普通なんでしょうね…
ここも本編だから飛ばさないで!!! |
このスキップ設定はアプリの設定にありませんでした。
容量パンパンすぎん? |
ああ、最近のテレビ放送だけでなく配信もあるアニメで次回予告で小ネタがないのはそういった理由があるのか…なんて思っちゃいましたね…
あ、ここまでサブスクで話題に出したのはエンタメのサブスクです。
世の中には車のサブスク、家のサブスクがあるんですけど、車や家のサブスクってレンタカーや賃貸やんけ!
他にもアプリケーションのサブスクがあるけどそれは使用料支払いやんけってことで対象外です。
リンク:https://www.gov.uk/cma-cases/microsoft-slash-activision-blizzard-merger-inquiry
まあ音楽や映像と違ってゲームはすぐ終わらないし怠いところはスキップ出来ないしで個人的にゲームとサブスクとの相性はビミョー…
もしかしたらの未来で「サブスク向けモンハンでは逆鱗が出るようにスキップ出来ます!」とか言われたら…引退ですね…
ゲームのサブスクは中古潰し、アメリカでは廃れてしまったゲームレンタル屋の真似。F2Pやそれに近いマイクロトランザクションで稼ぐゲーム、セールでも利益が出ない古いタイトルや目立つ事、遊んで貰う事が重要なインディーズゲームやマルチプレイタイトル向けだと思っています
個人的見解
うだうだ書いていました。そろそろまとめに入ります。
こういったコンテンツの消化スピードの向上を感じてヒシヒシと思うのが
サブスクは行き詰る
という事です。
お金にならないサブスクでクリエイター側が消耗して新しいコンテンツを生み出せなくなったら?
サブスクは確かに安くて便利です。試しで使って見て気に入らなかったら戻せます。
電気グルーヴのように突然聞けなくなる事が起きたりします
サブスクの問題はクリエイター側だけではありません。
ユーザーにとってみても問題があります。
サブスクというビジネスモデルは既存の買い切りビジネスモデルすべてを破壊してしまうと考えています。特にお金を使わないところで。
そしてこの問題は不可逆的であるという点です。
でも仕方ないですよね…水は低きに流れ、人は易きに流れる
そしてサブスクというビジネスモデルがダメになった時にサブスクに慣れた人類が元の買い切りに戻れる?
そして一番言いたい事は…
サブスク用に軟化したコンテンツのみを食べていた人々は軟化していないコンテンツを食べることはできるのでしょうか?
軟化していないコンテンツを時代遅れと嘲る人々が出るようなら…これから起きるのは争いですね…
様々な考えと賛否両論が飛び交い
論争の戦火が広がっていく…
身体は闘争を求める
アーマードコアのネタを使った人間は絶対にアーマードコア買えよ!!!!
話がそれました。
我々ユーザーがお金を使わなくなった結果のしわ寄せがどこに行くかは考えないといけませんね…
お金を出すことを躊躇するユーザーしか残らなかった場合の未来は悲惨ですよ
リンク:https://silentzzvoice.blogspot.com/2023/03/When-Should-We-Evaluate-Videogames.html
自分が好きなコンテンツが大事なら多くお金を出すべき
…と積みゲーを崩していないのにゲームセンターに行くことを正当化します。
あるアーティストが自分の音楽アルバムを1万3千円で売った話です
リンク:https://www.houyhnhnm.jp/feature/249036/
もちろん、音楽アーティストは芸術家なので絵画のように作品に好きな値段をつけていいとは思います。
ただ発売と同時にサブスクや2千円での配信解禁をするのは納得がいかない…
もうこのアーティストはメジャーレーベルとの契約が終了しているため今さら言っても仕方がないのですが当時はあまりお金に余裕があるわけではなかったので酷く落ち込みました…
完