Xboxのローカライズ問題について解説

 Xbox & Bethesda Games Showcase 良かったですよね。なので久しぶりにXboxに関する記事です。

360のコントローラー再現した。360はボタンの中の文字が白なんだよねえ…


Xbox & Bethesda Games Showcase 良かったですよね。(2度目) 
まだ見てないって人は詳細だけでも読んでください
リンク:https://news.xbox.com/ja-jp/2022/06/13/xbox-and-bethesda-games-showcase-recap-jp/


僕もHalo infinite以来ちょっとXboxはご無沙汰だったので久しぶりにXboxを動かす機会がありそうです。
Halo Infiniteについては過去ブログ記事で絶賛気味にレビューしているので見てください
リンク:https://silentzzvoice.blogspot.com/2021/12/EndOf2021comming2022.html


ところでペルソナ345の移植が発表されたのですが直接の後日談であるP4U2リマスターやP5S、関連作品であるP345Dや女神転生が移植されないのは…やっぱりペルソナ本編以外は交渉しなかったのでしょうか…?



そんな話は置いておいて…Twitterで興味深い一文が
「Xboxはリージョンフリー」
なんだそりゃ…違うよ…Xboxはリージョンフリーじゃない…
Xboxの販売国とディスクの国コードが異なるBlu-rayディスクが再生できないって僕の記事でやりましたよ…
リンク:https://silentzzvoice.blogspot.com/2021/02/PS5canplayblu-ray.html

ってゲームソフトがリージョンフリー?確かに360は北米本体やVPNが必要だったことを考えるとOneからフリーになっていますがリージョンフリーとはちょっと違うので今回はXboxのローカライズ問題について解説をします。僕の認識なので古くなっていて違っている点があればそっと連絡してください



Xbox”だけ”ゲームが安く買えてしまう

本題の前に…ゲームソフトって最近高くなりましたよね。
比較するとこんな感じです
PS2のGジェネ NEOが5800円
そこから20年弱…
PS4とswitchのGジェネ クロスレイズが8200円

テキトーに作りました

引用元:https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/728.html


まあ当たり前ですね

ゲームの価格が上がっているのは人件費が上がっているからなんですよ


また翻訳(ローカライズ)された洋ゲーが元の値段と比べて高いのは日本語へ翻訳する手間が少し増えるからです

例えばDMMGamesがローカライズしたRIDE4はこのようになっています

←日本語版 英語版→

「1ドル135円でも6,700円くらいじゃない」と思うでしょう?

ローカライズは文字の翻訳だけではなく吹き替えをつける、パッケージを作成する、権利関係をクリアにする、CEROの審査を受け規制そった表現に変更するなども含まれます。

だから元のゲームより高くなってしまうんですよね


でも…Xboxはその高くなってしまったローカライズ費用を無視できます

海外のストアにアクセスして英語版を購入し日本のストアに再度アクセスをして日本語版を入手する事が出来ます。

やり方はこんな感じです

①Xboxの設定>システム>言語と国や地域から地域を変更する


②海外ストアにアクセスしゲームを購入しダウンロードをしない(アカウントに購入履歴を付与する)
ここでダウンロードをすると海外版が本体にダウンロードされ日本語版をダウンロード出来なくなります

③再度、設定>システム>言語と国や地域から地域を変更する


④日本のストアにアクセスし購入したゲームを再ダウンロードする

これで日本語版を安く入手することが出来ました。

仮に②で海外ストア版がセールをしていたらもっと安くゲームを入手する事が出来ます


要するに?

「安く洋書を買ったから日本語版をくれ」というのが出来てしまいます

例えば…

Snoop Doggの『From Crook To Cook』を10ドル(1300円ぐらい)で購入すると

韻がめっちゃ良い

3400円で販売されている『スヌープ・ドッグのお料理教室』を入手できることに


あーあ韻がめちゃくちゃだよ


という仕様です。いいのか?そんな仕様で


Xbox”だけ”ゲームが出なくなってしまう

Xbox版だけローカライズ版を安く入手できる方法を解説しました。

日本語へ翻訳・ローカライズした費用が掛かっていない価格で入手できるのは魅力なのではないでしょうか

「そんな事されたらローカライズする会社が無くなってしまうのでは?」

そうなんですよ…それがXboxにゲームソフトが出ない根深い問題…

今回のブログ記事タイトルにもした

Xboxのローカライズ問題

です…



ローカライズした会社が製作会社の日本支部みたいな感じだったらまぁわかるのですが、もし仮に「製作会社からライセンスを購入した別会社が翻訳・販売をしている」タイトルだった場合は…大問題です。

Xboxではゲームソフトからの利益が低いor入らないので翻訳・販売した会社はただ働きです。

なのでXbox版だけ日本語版が用意されない現象が起きています


リンク:https://gamesource-ent.jp/page/Keywe


仮に自前でサーバーを用意するオンラインタイトルだった場合はゲームの販売本数以上にサーバーへのアクセスがある可能性だってあります。


これは輸入ゲーム全般に言えるのですが、販売する国にそった表現規制を行っているゲームの場合は日本では規制されるべき表現が出てきてしまい気分を害する可能性もあります。CERO涙目…?これは良いか…

←ドイツ版 それ以外→


表現規制はグロ描写だけではないと言えばそれはそう…
リンク・引用元:https://www.bbc.com/news/newsbeat-48785435


流石にMicrosoftもよくないと思ったのか

クレジットカードに登録されている国とゲームを購入しようとしている国とが異なっていたら購入できない

仕様に変わりました。

じゃあ終わりか?というとそうでもなく…


クレジットカードから買えないならプレイアジアからプリペイドカードを購入しアカウントにて有効化すればよいという訳です。

リンク:https://www.play-asia.com/digital/xbox_live/14/711z5


以下の記事を参考にしました。このブログと違ってCSSがちゃんと当たっているサイトなのでよく読んでみてください

参照:https://wpteq.org/xbox/xbox-games/post-24958/



どうするべきだった?

ここで”だった”と過去形にしているのは…もう簡単には元には戻らないからです。

・Xbox版だけローカライズされない

・日本語版を作成している販売元からXbox版だけ認知されていない

・Xbox版だけサポートが受けられない

といった状態だと思います。

単純にXboxOneが転売含めて8年で10万台ちょっとしか売り上げが無いという話もありますが、上の仕様が悪用されXbox側がローカライズメーカーから信用を失っている状態なのでこの信用を取り戻すのは「こんなにユーザーが戻ってきた!」とプレゼンをする…ってこれはファーストの仕事ですね…

XboxSeriesS|Xが合計で30~40万台ほど売れているのでそこを出せばなんとか…

メーカーは?

日本支部からお金が来なくとも売れているという認識でお願いします。

もし別会社のローカライズならXboxの分はアップデートという形で「英語版に日本語データを追加してもらう」というやり方ではどうでしょうか?
日本語データを買い取ってもらう感じです。
H2 interactiveやスパイク・チュンソフトから販売されるゲームはそんな戦略をしていますよ

らんげーじさぽーと…

引用元:https://www.ioi.dk/patch-notes-hitman3/



ユーザーは?

ゲームを買う事、それしかないです。

上記の仕様がバレた時、真っ先に「これを繰り返すとXboxにソフトが出なくなる」と警鐘を鳴らしている方々が何人もいました。それでも…水は低きに流れる…

今からでも遅くは無いです。セールを待たずゲームを買いましょう。もちろん日本語版を

また、サブスクサービスのゲームパスは「遊ばれた時間だけインセンティブが入る」というシステムのようなので起動確認だけではなくちゃんと遊ぶ事も重要です。

参考リンク:https://note.com/syosin_kai/n/nd5897fc8a251

ゲームパス配信のタイトルはダウンロードだけしてニヤけているだけではメーカー側へお金が多く入らないとの事。ステージ1でポーズ放置でもいいから遊びましょう

家事育児仕事をしているとゲームをしっかり何十時間も遊ぶ事って案外たいへんかもしれませんがそこは有給なり働かなくてもいい人に任せちゃいましょう。

「もう俺は遊んだよ」という人は遊んでいなさそうな人にオススメしてはどうでしょうか?

オススメする際はハッシュタグなどを正しく、ね。

PS5のハッシュタグつけてXboxの情報流すのやめた方がいいですよ


間違ってもSNS上で「和サードなんて信用ならねぇ」なんて発言はしない事!そういう発言は案外見られています。



他プラットフォーム状況

こういった特殊仕様なのはXboxだけのようです。各プラットフォームの海外タイトルのアクセス方法はこういった状態です。

PS2、GC、Wiiなどのクラシックハードでは
DVDなので国ごとに分かれています。海外版を動かすには海外本体が必要です


WiiUでは
Blu-rayディスク相当ですが国ごとに分かれています。海外版を動かすには海外本体が必要です


switchでは
アクセスするストアの国切り替えは出来ません。ストアページはアカウントを作成した国に紐づいています。
クレジットカードは現地の物が必要な為プリペイドカードを購入し海外タイトルを購入することが出来ます。

ソフトに複数の言語が入っている場合はswitch側のシステム言語にて表示する言語を変更する事が出来ます。

対応言語表があるの便利だなぁ


ちなみに本体に複数リージョンのアカウントを入れるとアカウントの国ごとに通知が来るようになります。


PS3/4/5では
アクセスするストアの国切り替えは出来ません。ストアページはアカウントを作成した国に紐づいています。
アカウント作成の際に住所がいる上にクレジットカードはアカウントに登録された現地の住所が登録された物が必要な為、購入方法はプリペイドカードのみです。
なお、ソフトに複数の言語が入っている事は少ない&海外タイトルは基本的にサポートを受ける事が出来ません。

もしかしなくとも海外タイトルを扱うには知識が必要?


Steamでは
アクセスするストアの国切り替えは(一応)できます。
VPNを通して海外タイトルにアクセスできますが、VPNや鍵屋(外貨を使用してゲームを購入できるサイト。ルーブルを使い購入する場合だけ国の生活水準に合わせて異様に安かった)を利用して海外タイトルにアクセスする場合はSteamアカウントの居住国も変更する必要があります

ただし、こういった国の制限を突破する行為は利用規約違反であり

最悪の場合アカウントBANの可能性があります

これは「リージョンスワッピング」と呼称しており対策をちゃんと練っているみたいですね
リンク:https://indiegamesjp.dev/?p=6308

Steamは海外タイトルをほぼ扱えないと言ってしまっても問題ないです。


2022/12/18追記

このリージョンスワッピングについてついに実害が…

記録的な円安によりついにリージョン切り替えができるプラットフォームにてセールの制限が出てしまいました

確かに昨年の同日、2021/12/18では1ドル114円ほどだったのに対し今は137円の円安。今年の10月では1ドル150円になったりしました。

ちゃんと対策が取られる日は来るのでしょうか…?


終わりに

上のローカライズ問題を「ローカライズ窃盗」なんて揶揄する言葉もあるそうです。


窃盗とは「他人の占有する財物を、暴行・脅迫の手段によらず、占有者の意思に反して窃取することによって成立する犯罪」のことをいいます。


言葉の語感が良いから使っているのかもしれませんがあくまでも「『窃盗』ではない」と個人的には思います。

「占有者の意思に反して」ってMicrosoftはこの仕様を認めているので…


呼び方が無いのは困るんですけどこのブログではローカライズ窃盗ではなくローカライズ問題として取り上げました。

この状態が変わることは有るのでしょうか…


一番いいのは「海外版に最初から英語も日本語入っている」状態になることなんですけど…2バイト文字が表示できなくて全部□(しかく)と表示されたトラウマが

これが豆腐モードってこと!?



人気の投稿